こんにちは!南です。暑い日が続きますね。暑さのピークは過ぎたといえども残暑が厳しくなりそうです。
さて、今回は野球ファンならずとも名前は聞いたことがあるでしょう、元プロ野球監督の野村克也氏のお話を取り上げたいと思います。最近読んだ本の中に印象的なエピソードが載っておりましたのでご紹介したいと思います。
野村氏が南海ホークス(現福岡ソフトバンクホークス)の監督だった頃のお話です。当時内野の守備に関しては外国人コーチのドン・ブラッシンゲーム氏(以下ブレイザー氏)が担当していたそうです。彼のノックは正面のやさしいゴロばかりだったので、ある日たまりかねた選手の一人が「左右に散らすゴロも打ってほしい。」と注文をつけたそうです。ブレイザー氏が「正面のゴロが完璧に捕れるようになるまでは、左右のノックはしない。」と答えたところ、その選手も食い下がって言いました。
「それじゃあ、あなたのようなファインプレーができないじゃないか!」
それに対するブレイザー氏の返答はこうです。
「正面のゴロを完璧に処理できる、つまり基本的なことがしっかりできるようになったら、あとはダッシュ力さえつければ、あんなプレーは誰でも可能だ。」
その後、ブレイザー氏のやり方でチームの内野守備はみるみる向上していったそうです。
このエピソードがあらゆることに通じると感じるのは私だけでしょうか。実は私にも似たようなエピソードがあるのです。いつも夏になると思い出すのですが、私が小学校1年生、2年生の頃、夏休みになると決まって母お手製の計算ドリルが用意されておりました。5ミリ方眼のノート1冊分びっしり計算問題が書かれているのです!(いつ作っていたのでしょう…)それには日々のノルマがあり、それが終わるまで遊ばせてもらえませんでした。恥ずかしながら毎日半べそをかきながら問題を解いていた記憶があります。しかし、今ではそんな母に大感謝しております。なぜなら、その後の算数や数学で大きくつまづくことは一度も無かったからです。今思えば小学校低学年の時に算数の基本(足し算、引き算、九九…)を徹底的に叩き込まれたからこそ、その後の算数の内容がしっかり定着していったのだと思うのです。
話は変わりますが、私の目から見るとまだまだ塾生のみなさんの基本問題に対しての意識が低いように思われます。「ほとんどできてるから基本問題はもういいでしょ!」と適当に済ませてしまう人いませんか?正直、基本問題は「ほとんどできる」レベルではダメですよ。「完璧にできる」レベルにしてください。完璧にできるレベルとは何でしょう。友達に教えられるレベル?いいえ、自分で問題と解答を作れるレベルです。それほどまでに基礎は固めなければなりません。私の経験上、受験シーズンに突入しいよいよ入試対策の問題を解こう!となったときに基本ができてる人とそうでない人との差が表れます。基本が完璧な人は入試に近づくほどにグググっと応用力がついてきます。しかし、基本があやふやなままの人はどうしても伸び悩んでしまいます。基本の反復とその定着には時間がかかります。しかし、時間をかけて手に入れたものにはそれだけの価値があるのです。
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