巨人の肩の上

こんにちは。南です。

 

万有引力を発見したニュートンが、「フックの法則」で有名なフックに宛てた書簡内で「If I have seen further, it is by standing on the shoulders of giants. (私が遠くを見渡せたのだとしたら、それはひとえに巨人の肩の上に乗っていたからです)」という一節が広く知られています。

この言葉は、12世紀から使用されている表現である言われています。この言葉が示す意味は、「我々が今まで知ることの出来なかった新しい知識を発見できるのは、これまでの先人が積み重ねてきた知識の総体のおかげだ」といったところでしょう。

この言葉を聞いて思うのは、もっと率先して「巨人の肩の上に乗る」べきだということです。知識は経験に基づくものなので、1人の人間が生涯を懸けても、自力で得ることができる知識は本当にちっぽけなものでしょう。しかし、他人に聞くことで、本を読むことで、調べることで、他人が経験した結果として、時間を懸けて得た知識を譲り受けることができます。そして、我々は自分の限られた時間を先人たちが得た知識を、さらに一歩先に進めることに当てることに使えます。

 そのように、自分の時間を使えた方が有益だと思いますが、質問することが恥ずかしいと思ってしまう気持ちも分かります。だけれども、無知のままでいることは恥ずかしいことです。限りある自分の人生の多くを、無知なまま過ごすということは、巨人の肩に乗らなかった小人が見ているくらいの限られた世界の中で生涯を過ごすことと同じです。逆に、一度勇気を持って巨人の肩の上に乗れば、これまでには想像もしなかった世界が眼前に広がっていくのです。知識を知っているだけでも、自分の可能性は広がっていくものです。そして、あのニュートンでさえ、先人の知識を最大限に利用していたのだから、我々も利用すべきだと思いませんか。

ただ、気を付けなければいけないことが1つだけあります。それは思考停止ではいけないということです。分からないこと、それ自体は良いのです。しかし、自分が「何が分かり、何を分かっていない」のかを知ろうとしないのは良くありません。「何が分からないかが分からない」という状態で、知識だけ入れても分からないことが増えるだけです。なので、常に自分の状態を相手に説明できるように意識をすると、質問するべきことも決まりますし、相手も答えやすい質問になります。

受験も後半戦となり、時間の質を上げることも肝心になってきます。そのような意識を持ちながら、勇気を出して様々な内容を質問することで、自分の時間をより良く使えるようにしていきましょう。

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