触れる言葉を選ぶということ

こんにちは!匠ゼミナール高針台中学校前校の南です。1学期中間テストが終わりましたが、6月にはまた期末テストが控えていますので、くれぐれも気を抜かないよう、日々の勉強を頑張りましょう。

さて、みなさんは食事には気を付けていますか?高校生までの間だったらお家の人に用意してもらうことが多いと思うので、あまり乱れるということもないと思いますし、みなさん自身が気を付けているという感覚もないかもしれません。ゆくゆく一人暮らしなんかをしだすと結構乱れがちになるので、ぜひ意識はしてほしいとは思いますが、なぜ食事に気を付けないといけないのでしょうか。

それは当然、普段の食事と身体の健康状態がリンクしているからですね。若いときに食生活が乱れがちになるのは、多少食事がおろそかでもすぐには健康面に表れにくいので、リンクしているという意識が薄れてしまうからにほかなりません。ただし、少しずつ少しずつ蓄積していくので、気づいたときには病気になってしまったりして、そこで初めて「あぁ、食事はやっぱり大事だ」と自覚するわけですね。

では、みなさんの身体をつくっているものが「食べ物」だとしたら、心をつくっているものは何でしょうか?僕は「言葉」だと思います。

みなさんは普段触れる言葉、発する言葉に気を付けていますか?あまり、気にしていないのではないですか?だとしたら、これからは少し考えてみてほしいなと思います。

自分が発する言葉については、気を付けているよって人が多いかもしれませんね。自分が言われて傷つく言葉を他人に使わないようにしようとか、そういう風に相手のことを気遣って慎重に言葉を選んでいる人もいるかもしれません。

では、自分の中にある言葉はどこから入手していますか?最近友達に対して使った言葉はどこで覚えた言葉ですか?僕もみなさんの世代のトレンドに完全についていけているわけではないですが、やはりSNSで見たり聞いたりした言葉を無意識のうちに自分の中に取り入れているのではないだろうかと思うんです。

SNSというのは効率化の世界ですから、少ない文字量で多くの情報をやり取りしますね。そうなると、使われる表現は自然と、極端に、また過激になっていくのです。そして何より、ろくに推敲されていない、いわゆる雑な文章があふれているわけですね。それで、そういった言葉ばかりが自分の中に蓄積していくのは良くないのではないかなと思っております。

人は自分の中にある「語い」の範囲でしか思考することができません。ですから、自分の中にどれだけ豊かな言葉を持てるかということは大事だと思います。普段SNSばかり見てしまっている人は、たまには本でも読んでみませんか?

健やかな身体を保つために食事に気を付けるのと同じく、豊かな心を育んでいくために、自分が触れる言葉に意識をしてみてほしいなと思います。