他喜力を磨こう

こんにちは!匠ゼミナール高針台中学校前校教室長の南です。今年度の受験シーズンも終盤を迎え、受験生のみなさんは間もなく最終進路が決まるのではないでしょうか。入試を終えたみなさん、この数か月は精神的なプレッシャーもあったと思いますが、本当にお疲れさまでした。ただし、入試はゴールではなく、あくまでも進学先での新生活に向けてのスタートですから、勉強習慣が途切れることの無いように、この先も気を緩めずに頑張りましょう!

今回は人間だけが持つ本能について皆さんとシェアしたいと思います。人の本能としてよく言われる三大欲求というものがあります。いわゆる「食欲」「性欲」「睡眠欲」ですが、これは人間に限ったものではなく、動物が生存するうえでの基本的な生理欲求ですね。では、他の動物には見られず、人間だけが持つ本能はなんでしょうか。それが「喜ばれるとうれしい」というものだそうです。人は誰かに喜んでもらえると最高にうれしいんですね。

そう考えると自分が幸せな気持ちになる近道は、どうすれば自分が幸せになるかを追い求めるより、どうすればほかの人を喜ばせられるかということを追求することなのかもしれません。ほかの人を喜ばせる力、これを「他喜力」とよびます。

他人を喜ばせることは何だろうかと考えると、例えばプレゼントを渡したりとか、お手伝いをしたりとか、そういう自分からのアクションを思い浮かべるかもしれませんが、決してそれだけではありません。例えば友達からプレゼントをもらった時に「わー、ありがとう!」と喜んで受け取ったとしましょう。友達もあなたに喜んでもらいたくて用意したのでしょうから、「あなたが喜んで受け取る=友達はうれしい」となりますね。つまり、誰かから「受け取る」ことも結果的に相手にプラスを与えることになるということです。

私たちは日々の生活で、してもらっていることばっかりですよね。他の人からしてもらっていることに対して私たちがどのような態度、言葉で受け取るのかということが、相手にどれだけのプラスを与えられるかの差になると思いませんか。

また、他喜力を磨こうと考えながら生活をすると、自然と考え方が他人軸になり、視野が広がります。あの人は何に困っているんだろう、自分にできることは何か無いかな、と今までは気づかなかったことにまで気づけるようになります。そして、誰かが困っていることに対して自分の力を発揮して問題解決の手助けをしようという考え方は、みなさんが将来の職業選択を考えるうえでも大事になると思います。

「心」を「受け取る」と書いて「愛」という漢字になります。まずは、日々の生活の中で身近な人からしてもらっていることを、「ありがとう!」と喜んで受け取れる人でいたいですね!