皆さん、こんにちは。教室長の井上です!いよいよ受験も大詰めの時期になりました。年明けからコロナの影響を受け、今年も不安の多い受験となっていますが、受験生のみなさんが無事受験を迎えられることを切に願っています。弊塾におきましては、感染対策を徹底し教室運営を行っております。保護者様におかれましても、いつもより不便な状況下のなかご心労も多いと推察いたしますが、感染対策・方針にご理解をいただき誠にありがとうございます。
さて、去る1月15日・16日に第2回大学入学共通テストが実施されました。各種ニュースやSNSなどで、なんとなくご存じの方も多いかと思います。本年度の大学入学共通テストは「異例」の実施だったと思います。1日目終了時には東京大学での非常に残念なニュースもありました。2日目には津波警報等の影響で、試験中止・再受験となった受験生もいました。もちろん、コロナによる影響で受験できなかった生徒も少なからずいたと思います。そういった想定できない事態に見舞われた、という意味でも「異例」の実施でしたが、一番には試験内容そのものが厳しい年となりました。おそらく、現高校1・2年生の生徒さん、また保護者の方は、「実際、難しかったの?何が難しいの?どう変わったの?」と関心を持っておられると思いますので、もう少し深く掘り下げてみたいと思います。
あまり注目されない点ですが、現役生の受験者数は昨年度対比で99.9%(昨年受験者が100人としたら今年は99.9人)で微減でした。保護者の方はご存じのことと思いますが、現役生(高3生)自体は人口減少に伴い少なくなっています。にもかかわらず、受験者がほぼ減っていないのは、①私立大学における共通テスト利用の拡大 ②コロナの影響で受験できなかった場合のリスクヘッジ が主な理由になります。以前であれば共通テストを受験しなかったような受験生も、ここ数年は共通テスト受験を前提として準備する場合が多いです。そもそも約半数が推薦で入学するようになっているので、私立大学志望生でも一般入試を受験する場合には、共通テストを利用するのが現実的です。
そして、一番気になる試験内容ですが、全体的に難化傾向で、数学1Aの平均点は38点前後になると中間発表がありました。結局、何が難しかったのでしょうか?第1には、読解力・速読力、いわゆる国語力が圧倒的に必要になりました。これは、理系だとか文系だとかは関係ありません。問題文が長くなったのは数学・理科の方が顕著ですし、国語は複線型といって、1つの大問のなかで複数の文章・資料が出されるようになりました。
第2に、出題傾向がまだまだ読めないためパターン化が難しく、実力が露呈してしまいやすい、ということも指摘されています。想定よりも長い本文、想定とは違う資料問題の出題など、本番でパターンを崩されることも多々あり、努力よりも能力が反映されやすい問題になってしまっているのでは、という指摘も一部ではあります。いずれにせよ、パターン化やテクニックに頼らずとも勝負できる学力を積み上げる必要がある、というのは事実でしょう。
今、高校2年生のみなさんは「学年が上がったら受験生」という認識では遅いです。共通テストは1ヶ月以上前に終わっていますから、すでに「受験まであと10ヶ月強」です。「推薦受けるし関係ない」と思っている生徒さんが万一いたら本当にヤバいですよ!!大学の推薦は1年1学期から3年生1学期までの評定が使われます。むしろ、今が勝負です。そのうえ、推薦は遅くとも11月には実施されますから、一般よりずっと早い時期にあります。いよいよ年度末、来年度に向けて良いスタートが切れるよう、受験に向けて情報を集め対策をとりましょう。